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初代・七月堂古書部店主 田村治芳さんのこと。

ここに2010年8月1日に筑摩書房より発行された「ちくま第473号」の80頁をコピーしたものがあります


2011年元日にこの世を去られた
『彷書月間』の発起人であり編集者である田村治芳さんの書かれた文章です


「古本屋と編集長と1
 モノスゴイ人木村栄治・・・・・・・田村七痴庵」


と題され、七月堂の創立者であり
私の父木村栄治が亡くなったことに始まり
1977年頃に設立された「七月堂古書部」の店主を務められた思い出を書いてくださっています


『彷書月間』は、1985年に創刊された月刊誌で
古書古書店の情報誌です


本に関する情報や連載も多く、
七月堂の現社長である知念に言わせると

「誰に、どんな文章を書いてもらうのが一番適しているかを
 とてもよく把握していた」


とのことです

そして、相手が有名無名に関わらず原稿料を支払い
無名であった若者たちが
書くことを生業にしていくきっかけになる場を作ったことは
偉業のひとつだったにちがいありません


治芳さんは1年で七月堂古書部を去られます


その理由には
利益を求めてビニ本を置き始めてお店のカラーに変化がでてきてしまったことや
あらゆる方面で問題児であった木村栄治との間に
なにかがあったのでは、という推測もたてられます


七月堂古書部を去れたあとに
古書店「なないろ文庫」を開店して独立されました
店名に、七月堂の「七」を引き継いでくださったそうです


両親は私の幼い頃にプライベートでは別々の道を歩み始めましたが
父である木村も母である知念も七月堂を去らなかったため
父と顔を合わせる機会は「七月堂」を通して切れ目がなかったわけです


しかし、父が亡くなる3年ほど前まで会話らしい会話をしたことがなく
七月堂の木村栄治がなんたる存在だったのかの大半を知らないので
こうして「七月堂」や「木村栄治」の話を知ることのできる今を
胸の奥に少し痛みを感じるとともにありがたく思っております


人望の厚く、懐の深い田村治芳さんは
このように七月堂古書部の開店案内をだされたそうです
以下に引用させていただきます


言葉づかいや句読点の使いかたに
そのお人柄を感じられます


治芳さんのつま先にも遠くおよびませんが
本と、本の好きな方々のお役にたてるように


治芳さんの開店の言葉を
再開した古書部開店の心得としても心に刻んでパソコンを閉じたいと思います


今度、3月27日より世田谷は小田急線梅が丘駅前に小さな古本屋を開店しました。
ささやかながら、未熟ながら、
皆様の書棚となるべく奮闘努力いたしております、
新刊書店にはすでにない本、又、自主刊行物、同人誌なども取り扱ってございます。
探索書などがございましたら、かわっておさがしいたします。
ぜひ一度おたちよりください、
間口一間半、店の名前を七月堂。
いつでもおこしくださいませ。
──七月堂古書部
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